韓国の済州商工会議所と姉妹協定締結(青森商工会議所)

青森商工会議所

 青森商工会議所(青森県、倉橋純造会頭・倉橋建設)は8月2日、韓国の済州(チェジュ)商工会議所と姉妹協定を締結した。同協定は、日韓国交正常化60周年を機に、両商工会議所が相互に友好関係を深め、経済的、文化的な発展を促進することを目的としている。内容としては、①両商工会議所間の交流を盛んにするとともに、相互の尊重と信頼に基づいた緊密な連携・協力関係の構築に努めること②地域の経済・産業動向および都市開発・観光・文化・イベントなどに関する情報交換や交流を行うこと③両商工会議所間における訪問団に対し、商談会・産業視察など経済交流の促進に資する便宜供与を行うこと――などが盛り込まれた。

 締結式は青森市内のホテルで開催され、同所の倉橋会頭と済州商工会議所のヤン・ムンソク会長が出席。倉橋会頭は「青森県と済州島は、行政が先行して交流を進めてきた。これからは経済界同士が従前に増して、積極的に交流を進めていくことで、両地域の企業・事業所における貿易や投資の拡大につなげていけると期待しているとともに、今回の協定が、両地域間の経済的・文化的な結びつきを一層強固にし、未来志向の友好関係を築くための重要な一歩となることを確信している」と話した。

 同協定締結の背景には、青森県と済州との10年以上にわたる交流の歴史がある。2012年の青森県などの済州島への訪問を始まりとして、15年には済州商工会議所の青森商工会議所への訪問、16年には県と済州特別自治道の姉妹提携協定の締結、24年には県や倉橋会頭など経済界で構成するミッション団の済州訪問などが行われた。

 同所担当者は、「済州は圧倒的に大きい観光地だが、青森も観光地であること、また、日本のリンゴの産地である青森と韓国のミカンの産地である済州、そして、風力発電や原子力発電の盛んな青森と同じくエネルギー産業が盛んな済州、同じような境遇もありつつ、一方では補完しあえるような両地域に大きな可能性を感じている。経済界のみならず、ほかの業界の交流がますます盛んになることが予想され、将来が本当に楽しみだ」と話している。

姉妹協定締結式に出席した倉橋会頭(左)とヤン会長