地元高校生に向け、会頭が特別講義(宝塚商工会議所)

宝塚商工会議所

 宝塚商工会議所(兵庫県、石丸寛二会頭・新明和工業)の石丸会頭はこのほど、県立宝塚高等学校を訪問して「宝塚市の歴史と今、そして未来へ モノづくりからまちづくり」をテーマに特別講義を実施した。特別講義は昨年度に引き続いて、高校2年生(約230人)向けに行われたもの。宝塚市の71年の歩みを振り返り、同市が伝統ある産業や文化を持ち独自の魅力を築いてきたこと、地元企業の成長がまちの活性化に貢献していることなどについて語った。

 石丸会頭は、自身の入社当初の夢や成長について、自らが関わった水陸両用救難飛行艇「US―2」の開発に言及しながら話した。現場で経験した課題やその乗り越え方について触れ、「材料や部品に価値情報(図面)を加えて製品を生み出すこと。それは、単なるものづくりではなく、夢をカタチにすることでもある」と話し、航空機やスマートフォン、ロケットの例を挙げながら、人々の「夢や想い」が製品となり、それが社会の課題を解決しながら便利で豊かなくらしを支えていること、そして、この考え方は「まちづくり」にも共通することについて説明した。

 また講義の最後には、「夢を実現するためには、情熱を持ち続けることが欠かせない。そして、自分が実現したい未来像を描き、そこから逆算して今何をすべきかを考えることが大切だ」と若い世代へエールを送った。特別講義を踏まえ、宝塚市の未来についてさらに議論を深めるため、後日、石丸会頭と生徒たちの意見交換会が開催される予定だ。