訪日外国人旅行者の受け入れ環境に関する調査結果を公表(観光庁)

 観光庁は6月28日、訪日外国人旅行者を対象に、旅行中に困ったことや持続可能な観光に関する関心などを調査した「令和5年度『訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート』調査結果」を公開した。同調査は、外国人旅行者の受け入れ環境(多言語対応、通信環境、持続可能な観光など)の現状や課題を明らかにする目的で継続的に実施しているもの。調査期間は2023年11月~2024年2月。新千歳空港、成田国際空港、東京国際空港、関西国際空港、福岡空港の5空港で、対面式で実施し、合計4012件の回答を得た。

 調査結果によると、「旅行中に困ったこと」は「ごみ箱の少なさ」(30.1%)が最多。次いで「施設などのスタッフとのコミュニケーション(英語が通じないなど)」(22.5%)、「多言語表示の少なさ・わかりにくさ」(13.4%)、「公共交通の利用」(12.8%)の順となり、これらの項目はいずれも前回の令和元年度調査から増加した。一方、「フリーWi-Fi等通信環境」については、困ったとする割合は前回調査より減少している。

 コミュニケーションで困った場所については、「飲食店」(61%)の割合が著しく高く、次いで「その他小売店(ドラッグストア、コンビニ、土産物産、量販店など)」(18%)となっている。意思疎通の対応策としては「ICTツール(自動翻訳システムや翻訳アプリケーションなど)の活用」(76%)が最も多かった。

 また、「サステナブルツーリズム」が実践できることを重視して日本を旅行先に選んだ割合は全回答者の68%。日本をサステナブルツーリズムの旅行先としてふさわしいと思う理由は「自然環境への配慮」(53%)、「文化・伝統の継承」(51%)などが上位となっている。

 詳細は、https://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_00004.htmlを参照。