令和8年度政府予算の成立に対する小林会頭コメント

令和8年度政府予算の成立に対する小林会頭コメント

2026年4月7日

日本商工会議所

令和8年度政府予算案が暫定予算編成を経て、成立した。

本予算には、物価上昇を上回る持続的な賃上げ、人手不足の克服に向けたDXや省力化投資、創業や事業承継など、企業の「稼ぐ力」の強化や潜在成長率の引上げを後押しする施策が盛り込まれている。また、産学連携による地域人材の育成や、地域未来戦略に基づく地場産業やクラスター形成支援等も措置されており、一刻も早い予算執行を期待したい。商工会議所としては、全国ネットワークを最大限に活かし、本予算で措置された各種施策の周知と企業による活用を推進し、地域の持続的な発展を支える中堅・中小企業、小規模事業者の付加価値拡大を伴走型で強力に後押ししてまいりたい。

足元では、中東情勢が日々刻々と深刻度を増し、原油価格高騰と円安進行に伴う物価高やコスト増加が国民生活や企業活動に広く影響を与えている。特に、多くの中小企業は内需型で原材料やエネルギー等の輸入コスト増を価格に転嫁することが難しく、厳しい経営環境に置かれている。政府には、中東情勢の長期化も見据え、機動的にあらゆる手立てを講じて、経済社会への影響の最小化を図られたい。そのためには、官民を挙げた対応が不可欠であり、必要な政策対応には、経済界としても協力したい。

また、過度な円安の是正も急務である。日本経済が、物価高と不景気が同時発生するスタグフレーションに陥ることは避けなければならない。政府には、足元の危機対応に努めるとともに、政策の優先順位付けや柔軟な政策変更など、ワイズスペンディングによる市場の信認の確保を前提とした「責任ある積極財政」のもと、持続可能で力強い経済の実現を目指してほしい。 

以 上