石破内閣の発足に対する小林会頭コメント

石破内閣の発足に対する小林会頭コメント

2024年10月１日

日本商工会議所

　本日発足した石破内閣は、岸田前政権の継承とともに、安定的な政策運営を期待させる布陣であり、歓迎する。

わが国経済は、停滞から成長への転換点を迎えており、この好機にデフレマインドから脱却し、持続的な「成長型経済」を実現することが急務である。

成長型経済の実現には、「潜在成長率の底上げ」が不可欠であり、官民挙げて、設備投資の増加、労働力の確保、技術革新や省力化投資による生産性向上に取り組むことが重要である。

地域経済の再生・活性化には、稼ぐ産業の育成や良質な雇用の創出など、「地域の経済循環」を強く、太くするための取組みが極めて重要である。

新内閣には、持続的な成長型経済の実現に向け、力強いリーダーシップと実行力を発揮し、経済の構造改革を実行していくことを強く期待する。

具体的には、まずは、地震と豪雨災害に見舞われた能登半島地域の早期復旧・息長い復興支援を行っていただきたい。

　中小企業の持続的な賃上げ原資の確保に向けた稼ぐ力を強化するため、パートナーシップ構築宣言の実効性向上や取引適正化の実現による価格転嫁の商習慣化、イノベーションやデジタル化推進など中小企業の持続的発展のための環境整備に取り組まれたい。

地域の経済循環の強化と大阪・関西万博の効果を地域経済に波及させていくため、地域に人と投資を呼び込む「稼ぐ産業」の育成・強化、地方都市の再生・活性化、国土強靭化対策の加速化等を強力に後押しいただきたい。

国民・企業を支える社会基盤の整備に向け、少子化対策の推進や社会保障制度改革、経済安全保障やエネルギー安全保障、食料安全保障の力強い推進等をお願いしたい。

東日本大震災からの復興の完遂、福島の再生・創造的復興を推進いただきたい。

全国515の商工会議所は、時代の転換点において自己変革に絶えず挑戦する中小企業の取組みや地域経済の再生・活性化を、全力で後押ししていく所存である。

以　上