経済産業省はこのほど、産業構造審議会産業技術環境分科会研究開発・イノベーション小委員会が取りまとめた提言書「イノベーション循環を推進する政策の方向性」を公表した。イノベーション循環の実現に向けたポイントとなる論点として「イノベーションの担い手」「イノベーション・プロセスの課題」「経済社会課題（ミッション）を実現するイノベーション」の三つの論点に着目。「スタートアップ・ファースト！」「人材と知的資本の創造」「挑戦と失敗を増やす」「市場創造への集中支援」「ミッション志向型イノベーション政策への転換」「計算基盤/汎用技術の強化」などの具体的な政策を示し、今後の政策の重点と位置付けた。

　「スタートアップ・ファースト！」では、イノベーション循環の担い手であるスタートアップのエコシステムを形成するため、ディープテック・スタートアップの支援を研究開発期から事業開発・成長期にまで拡大し、成功事例を創出。事業会社からのカーブアウトに向けた研究開発や事業化を後押しすることなどを盛りこんだ。「挑戦と失敗を増やす」では、失敗を恐れず野心的な目標への挑戦を促すため、ムーンショット型研究開発事業などにおいて「失敗」を積極評価する新たな仕組みやKPI導入などを提案。「市場創造への集中支援」では、グリーンイノベーション基金で導入した規制・制度との一体支援や経営戦略との連携、標準化・ルール形成の組み込などを推進することを求めている。

　詳細は、https://www.meti.go.jp/press/2023/06/20230602007/20230602007.htmlを参照。

 

　　　中小企業関連情報https://www.jcci.or.jp/sme/

　　　日商AB（経産省）https://ab.jcci.or.jp/tag/104/