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「令和3年版 労働経済白書」を公表(厚労省)

 厚生労働省はこのほど、「令和3年版労働経済の分析(労働経済白書)」を公表した。白書は「Ⅰ新型コロナウイルス感染症が雇用・労働に及ぼした影響など」「Ⅱ感染拡大下で業務の継続を求められた労働者の分析」「Ⅲテレワークを活用して働いた労働者の分析」の3部構成。今回は、新型コロナウイルス感染症が雇用・労働に及ぼした影響について分析した。

 Ⅰ部では、完全失業率は2020年10月に3.1%に上昇したが、雇用調整助成金などにより2.6%ポイント程度抑制されたと見込んでいることなどを報告。労働時間、休暇取得については、時間外労働が上限規制の導入(大企業:19年4月、中小企業:20年4月施行)により19年、20年とも大きく減少したこと、年次有給休暇の取得率が19年(20年調査)に全ての企業規模で大きく上昇したことなどを示した。

 産業別の20年の雇用者数は「宿泊業、飲食サービス業」「卸売業、小売業」「生活関連サービス業、娯楽業」などで大きく減少、コロナ禍の雇用への影響は「宿泊業、飲食サービス業」などの産業を中心に女性の非正規雇用労働者などで大きかったと分析した。

 Ⅱ部では、エッセンシャルワーカーにスポットを当て、医療・介護、小売業を中心に分析。これら業種の労働者の肉体的負担、精神的負担が、初めての緊急事態宣言下だった20年4~5月に大きく上昇し、「業種別ガイドラインの順守」「従業員の体制増強」「個人の希望に応じたシフトの融通」が継続的に実施された場合に、労働者の「仕事を通じた満足度」が上昇する結果となったことなどを示した。

 Ⅲ部ではテレワークを活用して働いた労働者を分析。テレワークの実施状況は「情報通信業」「学術研究、専門・技術サービス業」などの割合が高く、「医療、福祉」「運輸業」「卸売、小売業」などは低いこと、こうした業種では業務の性質上、テレワークの普及が進まなかった可能性が示された。また、感染拡大前からテレワークを実施していた企業や労働者は「ワーク・ライフ・バランスの向上」「生産性の向上」などで効果を感じている割合が高いことや、「製造業」「卸売、小売業」などでも継続率の高い業種があることから、職種や業務によりテレワークの定着の可能性があることなどを示唆した。

 労働者がテレワークを実施しなくなった理由では、テレワーク時の仕事の進め方やテレワークのための環境整備といった労務管理上の工夫により対応可能な事項が挙げられており、テレワーク定着のためには、企業によるマネジメント上の工夫やテレワーク時の環境の整備などの取り組みが重要であると分析している。

 詳細は、https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_19846.htmlを参照。

 

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