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【最新海外事情レポート】西シドニー空港都市(Western Sydney Aerotropolis)計画(オーストラリア)

 ▼人口増加と大都市への集中

    豪州では移民も含め年々人口が増加しており、中でも大都市であるシドニー及びメルボルンへの人口集中は顕著で、道路渋滞や電車の混雑等の緩和が課題となっている。このため連邦政府及び各州政府は過密回避のための移民政策や都市開発等、対策を検討している。

 

▼シドニー三大都市圏の整備

  シドニーのあるニュー・サウス・ウェールズ(NSW)州政府は、現在のシドニー中心部への一極集中を解消するため、三大都市圏構想を打ち出した。シドニー中心部を含む「東部ハーバー都市(Eastern Harbor City)」、パラマタ市を含む「中央リバー都市(Central River City)」、西シドニー空港を中心とする「西部パークランド都市(Western Parkland City)」の3つの都市圏を2036年までに整備するとしている。 

 

▼西シドニー空港都市計画

  豪州連邦政府とNSW州政府は、前述の三大都市圏構想の最大の事業として、西シドニー空港都市(Western Sydney Aerotropolis)計画を推進している。この計画は、シドニー中心部から約50キロ西に建設中の西シドニー空港(2026年完成予定)周辺を都市として開発するというもの。新空港は、最新鋭の機能と設備を備え、24時間稼働の国際空港となる予定で、同空港を含む西シドニー空港都市へのアクセス向上のため、鉄道の新設・延長、高速道路の新設等が計画されている。

 上記に加えて住宅・病院・学校等を建設するほか、企業誘致も行う方針で、一連の都市開発により約20万の雇用を創出するとしており、西部パークランド都市の人口は、2016年の107万人から2036年には153万人まで増加する見込みだ。


▼日系企業への期待

  今後4年間で200億豪ドル以上の公共投資を実施予定であり、豪州における都市開発としては最大規模となる。日本からの投資に対する期待は大きく、昨年3月にシドニー市内で開催されたNSW州政府主催の日系企業向け説明会を皮切りに、5月に在日豪州大使館でも説明会が開催され、さらに7月には豪州側の発案で日本企業によるインフラ・医療セクター訪問ミッションが派遣されるなど、立て続けに日系企業向けイベントが実施された。鉄道・駅ビル・道路といった郊外都市開発や、航空・医療・廃棄物処理など様々な分野で日本企業の高い技術力に期待が寄せられている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本企業向け説明会の様子

 


 

 

 

 

 

 

昨年5月には広く外国投資家を対象とした説明会が開催され、

日本をはじめ各国から多数の投資家等が参加した

 

▼中小企業のビジネスチャンス

   本計画では、鉄道や道路建設等の大規模投資が注目されているが、総合的な都市開発に伴う人口増加により、小規模なものも含めたあらゆる分野でビジネスチャンスが生まれることが見込まれる。新たに生まれようとしている次世代型都市に進出を検討してみてはいかがか。

 

 

                                                                                                    (シドニー日本商工会議所 事務局長 原田 芳明)