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【最新海外事情レポート】 マレーシアにおける日本の存在感(マレーシア)

 

本年59日のマレーシアの第14回総選挙にてマハティール新政権が誕生してから既に半年が経過している。

 

ここでは、現在のマレーシアにおける日本の存在感について触れたいと思う。

 

新政権発足後半年の間に、マハティール首相は初の外遊先としての6月の訪日も含めて既に3度も訪日をしている。

 

また、マレーシアの各閣僚もそれに続けとばかりに数多く訪日している(下図ご参照)。

 

<新政権発足後のマレーシア閣僚の訪日一覧(2018年)>

 

 

 

11月のマハティール首相訪日時には、マハティール首相のこれまでのご功績を讃え、叙勲としては2番目に高く、儀礼的なものを除き外国人に対しては最高位となる『桐花大綬章』が天皇陛下から親授された。

 

また、その際には日馬首脳会談も開催され、6月の訪日以来の様々な協力課題のフォローアップが行われた。

 

その中でも、マレーシアの前政権が生み出した約1兆リンギットもの債務問題に対応するための『サムライ債』の国際協力銀行(JBIC)保証付での発行、『日本の大学分校』のマレーシア国内への設置実現に向けた話し合い、また、再活性化された『東方政策』の下,教育,投資促進,人材育成,技術移転等の分野で引き続き連携していくことなどが協議された。

 

『サムライ債』は最近ではインドネシアやフィリピンでも発行されているが、その際には付いていないJBICの保証が付いており、0.65%と利率もより低くなっている。

 

このようなマレーシア政府を応援する日本政府の協力的な姿勢への感謝の表明として、112日のマレーシア新年度予算案の発表の際には、リム・ガンエン財務大臣からの発言にて、外国として唯一『日本』に対してのみ御礼が述べられた。

 

マレーシア政府は海外からの投資呼び込みに積極的であり、特に日本に対しては、マハティール首相自らがトップセールスを行っている。

 

116日に開催された日本マレーシア経済協議会の席でも『ビジネスフレンドリーで、アクセス可能なマレーシア政権』であることを強調され、「政府は投資家をローカル、外国投資家の差別なく常にお客様として丁重に待遇する」と約束された。また、「法に従う政権として、今後抑圧的な政策・法律を取り除き、合法的ビジネスは政府が責任をもって保護していく」とのご意向などを説明され、日本からの更なる投資を呼びかけている。

 

前政権下での中国一辺倒の状況からは転じ、日本に対する追い風となっていることが強く感じられるが、Industry4.0に関連する政策ではドイツの存在感が大きい。

 

また、新政権は苦しい財政状況の下で、前政権との決別を掲げて『腐敗撲滅』を謳い、透明性のある政策を一貫しているが、その副作用として、一部の国からの外国人労働者の中断、外国人の運転免許証のマレーシア国内免許証への切り替えの中止、違法外国人労働者の摘発を目的とした抜き打ち検査のため外国人労働者が一時拘束され、検査が入った企業や取引先の活動に支障が出るなどの事態も発生している。

 

これらも含めて改善が必要となる課題も依然として多くあるものの、日馬両国政府の信頼関係の上に、整った投資環境(下図ご参照)を持つ現在のマレーシアは、安心できる投資先であると言えると考える。

 

<在マレーシア日系企業の評価するマレーシアの投資先としての魅力>

 

                                                                                                                                                                         

 

 (マレーシア日本人商工会議所 事務局長 木本 和紀)