「真岡木綿草木染見本帖」がグッドデザイン賞を受賞（真岡商工会議所）

2022年12月28日 18:00

　真岡商工会議所（栃木県、篠原宣之会頭・協栄社）はこのほど、同所と「真岡木綿工房」で制作した「真岡木綿草木染見本帖」で公益財団法人日本デザイン振興会（JDP）による2022年度グッドデザイン賞を受賞した。同所は、「真岡木綿工房」とともに、昭和初期に途絶えた「真岡木綿」を1986年に復興し、綿栽培から機織まで地場で行う生産システムを再構築。受賞した見本帖は、木綿の糸を草や木の枝・葉、実などから抽出された色で染めて商品化したもので、クマザサやセイヨウアカネなど45種類の材料を3種類の媒染材で繊維に定着させ、縦21センチ横8.5センチのカードに並べて添付し、上下巻に収納した。

　審査委員は「糸をアーカイブしたカードは美しい」とそのルックスも高く評価。「属人的になる専門技術を現物による見本とし商品化したことは、業界や産業の発展のみならず、技術の継承・教材としての価値もある」とコメントしている。