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「令和5年度税制改正に関する意見」を公表

 日本商工会議所(三村明夫会頭)は、9月15日に「令和5年度税制改正に関する意見」を取りまとめ、内閣総理大臣、財務大臣、経済産業大臣をはじめ政府・政党など関係各方面に提出します。

 

 意見書では、長期化するコロナ禍に加え、エネルギーや原材料価格の高騰などの物価上昇が中小企業経営を直撃しており、また人手不足が深刻化するなか、多くの中小企業が「防衛的な賃上げ」を強いられていることや、中小企業の労働分配率は約7割を占め、価格転嫁も難しい中で収益は圧迫され、成長投資の原資を確保できない、大変厳しい状況に直面していることを指摘。停滞から変革への大転換期を迎えるわが国において、生産性向上、研究開発、設備投資、ビジネスモデル変革など、持ち前の自己変革力を最大限発揮していかなければ生き残れないという状況を踏まえ、「中小企業の自己変革への挑戦」や「地方創生の取り組み」を税制面から強力に後押しする必要があるとしています。

 

 詳細につきましては、以下リンク先をご覧ください。

 

<主な内容>

Ⅰ.中小企業の自己変革への挑戦を後押しする税制

 ○    中小企業の設備投資等の挑戦支援(中小企業経営強化税制の延長・拡充、中小企業投資促進税制の延長、中小法   

    人の法人税率の軽減税率(15%)の延長・恒久化、償却資産に係る固定資産税の廃止・軽減等)

 ○    中小企業のイノベーションやDX・GXへの挑戦支援(研究開発税制等の延長・拡充等)

 ○    中小企業の人への投資による人材の確保(賃上げ促進税制の繰越控除措置の創設等)

 ○    創業・スタートアップの促進(業績連動給与の適用対象拡大、創業後5年間の法人税減免等)

Ⅱ.消費税インボイス制度の導入延期を含めた対応

 ○    政府による十分な「検証」の実施

 ○    政府による事業者への普及・周知の徹底

 ○    免税点制度の創設趣旨を踏まえた、インボイス制度導入の影響最小化策の実行

 ○    検証結果やコロナ禍の影響、中小企業経営の実態、免税点制度の創設趣旨等を踏まえ、制度導入に向けた影響最

    小化策が講じられず、制度導入後の混乱が避けられない場合は、制度導入時期を延期すべき

Ⅲ.わが国のビジネス環境整備等に資する税制

 ○    中小企業の成長や経営基盤強化を阻害する税制措置への反対(外形標準課税の中小企業への適用拡大には断固反

    対、留保金課税の中小企業への適用拡大には断固反対、事業所税の廃止、印紙税の廃止等)

 ○    デジタル化への環境整備(改正電子帳簿保存法による電子取引のデータ保存義務化の見直し等)

Ⅳ.地方創生と内需拡大を後押しする税制

 ○    地方創生と内需の拡大(地域未来投資促進税制の延長・拡充、長期保有土地等に係る事業用資産の買換え特例の

    延長・拡充、都市再生税制および市街地再開発事業等に係る特例の延長・拡充等)

 ○    防災・減災への対応(中小企業防災・減災投資促進税制の延長・拡充等)

Ⅴ.円滑な事業承継の実現に資する税制

 ○    事業承継税制の見直し、贈与税の暦年課税制度の維持・見直し等

Ⅵ.中小企業の活力強化と経営基盤強化を後押しする税制

 ○    欠損金の繰戻し還付の対象期間の拡充、地方税における繰戻し還付制度の創設等

Ⅶ.多様な働き方と子育て世代への支援拡充に資する税制等

 ○    第3号被保険者制度の抜本的見直し、事業主拠出金の運用規律を徹底し料率は引上げるべきではない等

 

<詳細資料>

令和5年度税制改正に関する意見(概要)【PDF】

令和5年度税制改正に関する意見(本文)【PDF】

 

<本件担当> 産業政策第一部 (TEL:03-3283-7844)