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業況DIは、ほぼ横ばい。先行きは慎重な見方残るも、緩やかな回復を見込む(LOBO調査2017年10月結果)

 日本商工会議所が31日に発表した10月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果によると、10月の全産業合計の業況DIは、▲16.0と、前月から▲0.7ポイントのほぼ横ばい。電子部品、自動車、産業用機械関連の生産や、インバウンドを含む観光需要が引き続き堅調に推移した。他方、公共工事の一服感を指摘する声が聞かれたほか、長雨などの天候不順による客足減少、人手不足の影響拡大、運送費・原材料費の上昇、消費者の低価格志向を指摘する声も多い。中小企業の景況感は総じて緩やかな回復基調が続いているものの、そのマインドには依然として鈍さが見られ、足元でほぼ横ばいの動きとなっている。

 先行きについては、先行き見通しDIが▲14.1(今月比+1.9ポイント)と改善を見込むものの、「悪化」から「不変」への変化が主因であり、実体はほぼ横ばい。輸出や設備投資の堅調な推移や株高進行による個人消費の持ち直し、インバウンドを含めた観光需要拡大などへの期待感がうかがえる。他方、人件費の上昇や受注機会の損失など人手不足の影響の深刻化、運送費・原材料費の上昇などを懸念する声も多く、中小企業においては先行きへの慎重な見方が残っている。

 項目別では、全産業合計の売上DIは▲11.6と、前月から悪化。産業別にみると、卸売業で改善、その他の4業種で悪化した。 

 全産業合計の採算DIは▲15.5と、前月から悪化。産業別にみると、卸売業で改善、小売業でほぼ横ばい、その他の3業種で悪化した。

 全産業合計の資金繰りDIは▲7.8と、前月からほぼ横ばい。産業別にみると、卸売業、小売業で改善、建設業で悪化、その他の2業種ではほぼ横ばい。

 全産業合計の仕入単価DIは▲33.3と、前月からほぼ横ばい。産業別にみると、卸売業で改善、建設業、サービス業で悪化、その他の2業種でほぼ横ばい。

 全産業合計の従業員DIは24.3と、前月からほぼ横ばい。産業別にみると、建設業、卸売業、小売業で人手不足感が弱まり、その他の2業種で人手不足感が強まった。 

 なお、今月の付帯調査は、「2017年度の設備投資動向」について実施。

 詳細は、LOBO調査ホームページ(https://cci-lobo.jcci.or.jp/)を参照。