(日本商工会議所の機関紙「会議所ニュース」98年9月21日号より)
 
郡山市:「全国初の基本計画」

 
 郡山市(福島県)は8月3日、国の中心市街地活性化法に基づいて策定した、郡山市中心市街地活性化基本計画を国に提出した。計画提出は、全国で初めて。
 基本計画は、
  1. 中心市街地の整備改善および商業等の活性化の一体的推進に関する基本的な方針、
  2. 中心市街地の位置・区域、
  3. 中心市街地の整備改善および商業等の活性化の一体的推進の目標、
  4. 土地区画整理事業・市街地再開発事業、道路、公園、駐車場等市街地の整備改善のための事業に関する事項、
  5. 商業の活性化のための事業に関する事項
が5本の柱となっている。
 「2.中心市街地の位置・区域」では、郡山駅西口第一種市街地再開発事業および郡山中町第一地区第一種市街地再開発事業を核に、商業・業務などの機能が集積される郡山駅周辺約731ヘクタールを重点整備地区と位置付けた。
 さらに「交流と業務機能」を備えた南北軸と、「歴史と文化」を東西軸とした、副次的拠点である南拠点地区が、重点整備地区をクロスに支援している。合計約900ヘクタールの各々有機的に結合した、あたかも"サザンクロス"(南十字星)を象徴とするエリアとなっている。
 「5.商業の活性化のための事業に関する事項」は、以下の7つである。
  1. 中心市街地における4核構想の推進を重点事業とし、駅前大通りを中心に「国道四号線」まで広がる商業地を広域商業拠点ゾーンと位置付ける。既存の商店街や核的大型店の充実・強化とともに、商業集積の整備を推進し、居住機能、公共公益機能、交流機能などが、有機的に結合した拠点地区を目指す。  併せて骨格となる道路基盤施設、および歩行者空間などの整備を推進。駅北核・駅南核・中町核・大町核の連携による「4核構想」を基に、商業環境と回遊性を高めた商業集積の形成、中心市街地全体の活性化に努める。  4核とは、@駅北核(郡山駅西口第一種市街地再開発事業、駅前広場の整備)、A駅南核(既存の丸井、西武)、B中町核(郡山中町第一地区第一種市街地再開発事業、モール化事業)、C大町核(旧トポス跡地利用、モール化事業)をいう。
  2. 中心市街地の整備方針として、@広域商業拠点ゾーンのシンボル軸の形成、A四核を結ぶ歩行者軸の形成、B東西方向の動線整備。 
  3. 個店の活力向上の促進。 
  4. 商店街活動の促進。 
  5. 商業振興に向けた環境整備等のため、@商店街を中心とした市街地が、集客要素を高め連携する、にぎわいを楽しめる街並みを形成するため、各商店街の特徴ある環境整備事業を促進する、A個店の質の向上。
  6. 各商店街における整備事業では、@中央商店街および大町商店街のモール事業の促進、A駅前大通り商店街および駅前アーケード商店街の近代化事業の促進、B駅周辺都市計画整備事業に伴う商業施設整備事業の推進、C本町地区における商業施設整備事業の推進。
  7. タウンマネジメント機関(TMO)の検討
 この基本計画作成に当たっては、郡山市中心市街地活性化検討委員会(委員長・新家健精福島大学経済学部教授:委員25人)が設置され、郡山商工会議所からは、大高善兵衛会頭、佐藤祐二都市・情報委員長が委員として参画し、意見活動を行っている。
 基本計画の原案は、郡山市と郡山商工会議所が中心になり、平成5年3月に策定した郡山市商業振興計画をベースに、平成10年4月、市に新設された郡山市中心市街地活性化対策室が作成した。
 検討委員会は5月と6月に開かれ、それを受けて商工会議所の商業委員会・都市情報委員会、7部会の委員、部会員を対象に説明会を開催。その後、商業委員会で中心市街地12商店街の関係者と懇談会を開き、各商店街の意見などをまとめ、それらの意見を基本計画に盛り込むよう郡山市に要望した。そして7月15日に第3回検討委員会が開催され、国に提出する基本計画が承認された。
 商工会議所の今後の対応としては、このほど創設された福島県の「TMO(タウンマネジメント機関)コンセンサス形成事業」の補助金〜事業費300万円(補助率10分の9)を受け、TMO構想を策定する。ならびに、TMO事業実施のため、地域住民や地権者、商業関係者などの同意づくりに向けた委員会設置、各種調査、説明会などの開催に着手することにしている。

郡山会議所 中小企業相談所長 熊田 正治


 



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