(日本商工会議所の機関紙「会議所ニュース」99年10月21日号より)

 

伊那商工会議所

電子商取引システム実験を開始
−ICカードと有線放送電話回線を利用−


 

 伊那商工会議所(長野県)と伊那市コミュニティーカード協同組合がこのほど、ICカードと有線放送電話回線を利用して、家庭のテレビ画面で商品が購入できる電子商取引システムの実用化実験を始めた。
 同実験は、商店街および地域の活性化が目的で、通産省の補助金1億3,500万円を受けた。同所では、客先に出向く商法を商店街の新たな戦略としてシステムの構築を進めてきた。家庭のテレビに映し出された地元商店の商品を消費者が選択して購入し、支払いは「いーなちゃんカード」で済ますシステムの構築を目指している。
 家庭のテレビに通信装置とカード情報を読み取る専用端末を設置。商店にはパソコンを設置し、有線放送のADSL端末(デジタル高速化モデム)につなぐ。画面で商品を選ぶと、その情報が有線放送電話回線を通じて商店にも伝わるというシステム。実験参加店では、購入時ごとに名前や住所、支払方法などがパソコンに表示される。支払いは専用端末にカードを差し込んで行う即時決済と、配達時に店側が持参する携帯型カード端末機での電子決済、配達時のポイント決済などがある。
 実験では、店舗10店、顧客100件を公募し、実際に商品を購入してもらう。現在、電器店の参加も決まっているが、食料品や日用品が中心になる見込み。年末まで実験を続ける。
 同実験の結果をもとに、来春には動画による情報提供や店舗と消費者との対話方式による販売を可能にするシステムの開発に取り組む。登内英夫会頭は「操作も簡単で、一人暮らしのお年寄りなどには大変便利。高齢化社会に対応する情報環境整備を積極的に今後も進めていきたい」と意欲的に語っている。

 



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