(日本商工会議所月刊誌「石垣」2000年1月号より)

 

大阪商工会議所

「キッズ・マート」事業で小学生に商売体験


 大阪商工会議所が市内の商店街の協力を得て、小学生に商売体験をさせる「キッズ・マート」事業をこのほど実施した。仕入れから販売、収支計算まで総合的に学習してもらい、経営感覚を見に付けさせようというもので、起業家教育の一助にと企画した。

 同所は2001年春、大阪市内に大阪が輩出した企業家たちのデータベースなどを用意した「大阪企業家ミュージアム」の開館計画を進めており、その一環として「キッズ・マート」を企画した。

 同事業には十三元今里商店街振興組合が「商業の果たす役割、面白さ、苦労などを現場で体験するのは子供たちにとって良い学習になるし、商店主にとっても新鮮で商売を問い直す機会になる」と協力。同商店街周辺の小学校に参加を呼びかけた。

 キッズ・マートでは、学習の内容を@PLAN(企画)ADO(実行)BSEE(理解)の3段階にわけ、子供たちが仕入れ、販売、収支予算まで総合的に学習できる仕組みをつくった。43人の小学生が7チームに分かれ、出店の12週間前からチームごとに仕入れや販売、宣伝方法などについて戦略を立てた。商品は同所が協賛企業を募り、無償で譲り受けたが、チームごとに仕入値と売値をつけた。

 出店当日は、商店街の空き店舗や休み中の商店の前などを使って商品を販売。売上高は全体で約22万円に達し、利益は約14万円。利益の一部は福祉施設に寄付され、子どもたちが手にした小遣いは一人当たり約700円から5000円まで7倍の差が開き、商売の厳しさも実感した。

 起業家教育は欧米ではすでに教育カリキュラムの一つとして定着しており、日本でも通産省・中小企業庁と文部省が連携し、今年度から小中学生が地元の商店街で手伝いをする『子供インターンシップ』をスタートさせている。また、商店街での商業体験を取り入れた修学旅行も着実に増えている。



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