東京都世田谷区

住民主体の街づくりに取り組む

 


 世田谷区は東京23区の西南端に位置し、かつては近郊農村であったが、関東大震災後急速に宅地化が進んで、良好な住宅環境もあって23区中最大の人口を誇っている。

▼街づくり条例の制定

 1982年、同区では全国に先駆けて、区民参加による街づくりの基本的ルール等を定めた「街づくり条例」を制定した。95年には全面改正を行い、それまでの「参加」の枠を超え、「地区住民等及び地区街づくり協議会は地区における街づくり計画の案となるべき事項を区長に対し『提案』することができる」ように改正められ、住民もコンサルタント等を活用して提案ができるようになり、従来の住民参加型の街づくりからさらに一歩踏み出した。
 条例ではまた、@街づくり協議会に対する経費の助成、A街づくり支援団体等への助成、B街づくり専門家の派遣、C街づくり事業推進のための融資斡旋、等の街づくりに取組んでいる地区住民や地区街づくり協議会に対する支援も定めている。
 区ではこうして策定した「街づくり計画」の対象地区について、建築行為等の誘導が必要な場合は「街づくり誘導地区」に指定し、建築行為等についての事前の届け出を義務付け、地区街づくりの実現に努めている。また、「街づくり誘導地区」のうち、街づくり事業を特に重点的に進める地区を、区議会の議決を経て「街づくり推進地区」に指定し、概ね10年を目途として、道路や公園などの公共施設の整備などの事業を行っている。

▼住民・行政・企業のパートナーシップ型の街づくりをめざして

 92年には第3セクターの(財)世田谷都市整備公社の中に「まちづくりセンター」を設立し、@住民主体の街づくり活動の支援、A街づくりの学習機会の提供、B街づくり情報の収集と発信、C街づくりの調査・研究、D区の住民参加型街づくり事業の支援、を5つの柱に住民・企業・行政が互いに触発し学びあい、共同して進めるパートナーシップ型街づくりを目指しており、具体的には、街づくり手法講座やセミナー、街づくりコンクール、アイデアコンペ、リレーイベント等の開催等を行っている。

▼ファンドによる住民街づくり活動への助成

 同公社ではまた、公益信託制度を活用した「世田谷まちづくりファンド」を設立し、区内を対象とした住みやすい環境づくりにつながる活動の助成を行っている。同ファンドを活用し、街の緑化や公園づくり、団地の建て替え、公共施設などの計画提案、子供の視点から環境を考える、福祉マップづくりなどの活動に取組む住民グループは93に及んでおり、中にはその活動が認められ、区政に反映されている例もみられる。



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