(日本商工会議所の機関紙「会議所ニュース」98年11月21日号より)
 
福島商工会議所:「都心部から新しい風」

 
 福島市では、国の中心市街地活性化法に基づいた基本計画を作成し、平成10年10月2日に国に提出した。
 計画の作成にあたっては、国の法制定の動きを見据えながら福島市企画調整部内に推進の窓口となる「中心市街地整備推進室」を設置。市民各層の代表で組織する「中心市街地活性化協議会」を設けて議論を重ねた。また、市民と一体となった街づくりを目指して、計画策定の段階において、アンケートの実施や市民懇談会などを数多く開催した。
 福島市中心市街地活性化基本計画の基本テーマおよび方針は、従来の都心部から郊外へ住宅や大型店、さらには公共施設が移ってしまうという、いわば外延化の風が吹いてしまった街づくりではなく、農村部など郊外の特性を踏まえつつ、中心市街地の個性を新たに創出して、都心部から街づくりの新しい風を吹かせることにある。そのようなまちづくりを進めながら「ふくしまへこらんしょ(いらっしゃいませ)」という願いを込めて、基本計画の名称は「新しい風ふくしま計画」と名付けられた。
 中心市街地の区域は約270ヘクタールと設定し、交通拠点の駅、各種の公共施設とともに課題となっている施設・事業区域、さらにゆとりを生み出す自然環境として、河川の一部も取り込んだ計画となっている。区域の中でも地区により特性の違いがあり、その特性に応じた適切な事業目標や事業内容を設定するため、五つの地区に区分。さらにそれらの地区の連携をはかるため、都心環状道路の位置付けも行われている。
 新規事業としては、まちの中心部で大型店が撤退した跡地を含む、本町一番街区において、街なか再生土地区画整理事業を導入し、市民の新たな交流広場を整備する。それとともに、すでに設立されている株式会社福島まちづくりセンターを拡充して、まちづくりの管理運営組織であるTMO(タウン・マネージメント機関)づくりを進める。区域内でハードおよびソフト事業を一体的に推進し、「賑わいの回遊軸」を創出することにした。
 TMOとして予定されている株式会社福島まちづくりセンター(社長:倉島光一福島商工会議所副会頭)は、平成7年7月に商業者を主体として設立された第3セクターで、これまで市内の共通駐車サービス券事業、共通ポイントカード事業などのソフト事業を中心に着実な実績を上げている。この会社をバージョンアップするため市・商工会議所・商業者などによる支援体制を確立し、TMO活動を展開することとなる。また、TMOが想定する事業の範囲は、「賑わいの回遊軸」を含む約130ヘクタールを対象としており、平成11年度に商業タウン・マネージメント計画策定事業を実施し、TMO構想およびTMO計画を策定することとしている。

福島商工会議所 振興部長 本田 正博


 



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