(日本商工会議所月刊誌「石垣」9910月号より)

 

防府・福井・唐津・大垣

各地で地域振興バス走る


 買い物客の利便性を高め、商店街の活性化や、新たな顧客創出を狙いとし、商店街と住宅街を循環するユニークなバスが全国各地で走り始めた。 

 防府商工会議所(山口県)が導入した市内循環ショッピングバスは、JR防府駅と市内5カ所の商店街と大型店などを結ぶ無料シャトルバスで、来年2月までの土・日曜日と祝日に運行する。同所の地元買い物促進運動「バイ防府運動」の一環で、国の「商店街等活性化先進事業」の補助を受けている。ショッピングバスは、車体が犬の形をした「ホッピーちゃん」(防府のホとハッピーを掛け合わせた愛称)と狸を描いた「ポン吉くん」(「バイ防府運動」のキャラクター)の2台。防府天満宮を含む約5kmのコースを20分ごとにバス2台が走る。同所の調べでは、運行から2週間の平均利用率は57.1%、ホッピーちゃんの人気が高く利用率78.8%、ポン吉くんは39.5%。同所では、「防府はあまりバスに乗ることのない地域なので、今の利用率は順調なものと考えている。途中下車して商店街を回ってもらう仕掛づくりが今後の課題。こだわりの店を掲載する情報誌の発行などアイデアを出していきたい」としている。

 福井商工会議所は、県バス協会と協力して、福井市内を循環するコミュニティバス「スマイル」の試行運転を開始した。バスは、駅前商店街を起点に市の中心部をぐるりと回る6.5kmの約30分コースを走る。22カ所に停留所を設け、朝7時半から夜7時まで循環、約30分に1回バスが来る。オレンジ色の車体上部が目印となっている。ワンコインで乗れるよう料金は一律100円。車内サービスとして、無料貸出しの傘を用意しているほか、循環ルートにある県立美術館や博物館の割引券や各商店街で発行する情報チラシも設置している。1日約200人が乗車しており、利用者からは「便利で利用しやすい」などの声が聞かれ好評。県、市もバックアップしたいと支援に前向きな姿勢をみせている。

 唐津商工会議所(佐賀県)は、商店街や観光地を無料で巡回する買い物バス「やまんバス」の運行を始めた。JR唐津駅を起点に東回りと西回りを巡回する2コース。両コースとも毎日、午前10時から午後5時半まで30分おきに発車。商店街のほか観光地や医療機関、市営駐車場もコースに入っており、利用者からは「バスの運行で便利になり、商店街へも行きやすくなった」などの声が聞かれ、路線から外れている地区からは巡回要望もあり評判はまずまず。

 大垣商工会議所(岐阜県)でも、10月から買い物循環バス「ハリンコ」号の試行運転を計画している。運行は名阪近鉄バスに委託し、市中心部を右回りと左回りの2系統で、総合体育館、市民病院、スイトピアセンターなど16カ所に停車、118便が運行する予定。コースは約11kmで所要時間は約35分、乗車料金は無料。乗車整理券を貼ってもらいポイントに応じて商店街の商品券や観光グッズをプレゼントする特典付きバスカードの発行、「城下町観光めぐり」への協力も検討している。


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