(日本商工会議所の機関紙「会議所ニュース」99年9月1日号より)

 

岡崎商工会議所

空き店舗の有効活用でにぎわいを創出

 


 岡崎商工会議所では、平成10年度商店街等活性化先進事業の指定を受け、10年10月10日から11年3月22日の135日間、空き店舗対策事業を実施した。この空き店舗対策事業は、中心部の4商店街にある5つの空き店舗を商工会議所が借り受け、「未来城下町おもしろ館」をテーマに事業を展開させた。

 若者アートの「あーとすぺーすエッグス(壱号館)」、伝統工芸や現代クラフトマンの実演を行う「匠の館(弐号館)」、インターネット体験・商店街情報発信の「情報ふれあい館(参号館)」、こだわりの逸品を販売する「逸品館(四号館)」、起業家のためのチャレンジショップ「商い館(伍号館)」、5つの空き店舗それぞれに特徴を持たせ、スタンプラリーなどの事業を実施することによって各館の回遊性を図った。新聞、テレビ、雑誌などの取材も相次ぐなど予想以上の反響があり、全館の来館者は3万5000人を超えた。特に、オープンの初日が、中心部の商店街・大型店が共同で毎年秋に実施している「城下町おかざきフェスタ」と重なったため、迷子が出るほどの人出で商店街が活気に満ちた。

 こうした成果をもとに、11年度からは商工会議所が商店街と共同でこの事業を引き継ぎ、老朽化の著しい「情報ふれあい館」を除き、4店舗の継続運営を行っている。11年5月のリニューアルオープン後は、7月までの3カ月間で来館者は7000人を超え、売上もすでに昨年の3分の2に達するなど好評を得ており、「情報ふれあい館」についても、来年度に商店街の「インフォメーションギャラリー」として復活するよう準備を進めている。

 中心商店街が郊外大型店との差別化を図るためには、歴史・伝統・文化の伝承や新しい情報発信を担い続けることが必要になっている。現在続けている空き店舗対策事業は、こうした機能を補完するために実施しているが、商店街でこうした取り組みを持続するには、資金・人材など、多くの問題を解決しなければならない。岡崎市では現在、中心市街地活性化基本計画の策定をすすめているが、この基本計画が現実を見据えた実現可能な計画となり、真に市街地の整備改善と商業の活性化が推進できるよう大きな期待が寄せられている。

(中小企業相談所 齋藤 真澄)



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