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【最新海外事情レポート】 香港はさらに魅力あるビジネス・ハブになる(香港)

 キャリー・ラム行政長官が率いる香港政府が201771日に誕生。着々と手腕を発揮している。彼女の決め台詞は、「Yet not come to be best (現在がまだベストではない、さらによくなる)」である。同長官は、Think Global Think Hong Kong(グローバル展開は、香港から)」のキャンペーンで、本年111日に東京を訪問する予定が発表された。

 

 中国政府の第135カ年計画(2016から2020年)において、香港は、国際金融センター、高度な高付加価値の物流や貿易のセンター、オフショア人民元のハブ、国際的なアセット・マネージメントのハブとしての機能強化等へ、中央政府の支援がうたわれている。このような従来の項目に加えて、香港の位置付けとして注目すべきは、深センを含む広東省の9地域と一国二制度下にある香港とマカオが協調して地域を発展させようとの意図が加わっていることだ。競争でなく協調である。201771日の習近平国家主席が、返還20周年で香港を訪問した。関係者間で構想の協議書が署名された(写真参照)。「大湾区」とか「Greater Bay Area(GBA) 」と呼ばれて当地経済界では注目されている。

  

後列中央が習近平国家主席、前列右から二番目が

キャリー・ラム行政長官

 

 述の香港が得意分野に加えて、伝統的に強い法律、会計、コンサルサービスや国際仲裁機能を生かし、イノベーションやテクノロジーの新たな機能を加えて発展する中国で存在価値を増す香港の挑戦が「大湾区」構想には込められている。下の表の通りに、世界の三大ベイエリア(シリコンバレーのサンフランシスコ、金融のニューヨーク、製造技術の東京)を凌駕する「大湾区」を目指す。赤いシリコンバレー呼ばれる深セン、香港は勿論金融、残りの広東省は、製造の技術革新でさらに発展を目指す。 

 

 

大埔区

サンフランシスコ

ニューヨーク

東京

香港

面積 

(万平方km)

4.6

1.8

2.1

1.4

0.1

人口(万人)

6,375

715

2,009

3,780

732

GDP

US$兆)

1.36

0.41

1.56

1.62

0.3

一人当たり(USGDP

22,214

42,857

70,830

80,643

42,066

 

 

 昨年12月には、「大湾区」地域の企業家が集まり「広東・香港・マカオの企業家連盟」が結成された。初代会長には、ジョナサン・チョイ中華総商会会長が就任、香港の主要な香港総商会や香港工業総会の会長も名を連ねる。本年には、大湾区を繋ぐ橋や香港と広東省を結ぶ高速鉄道も開通見通しだ。香港と近隣地域の繋がりが格段に便利になる。

 

 たとえば、現在香港とマカオは、フェリーで1時間かかるが、車で3040分で行けるようになる。香港と深センは、高速鉄道を使うと10分程度。香港日本人商工会議所では、この先10年を俯瞰し、日本企業のビジネス機会を見出すことに注視していきたいと考えている。

 

 一方、香港内でも日本企業の新たなビジネス機会に注目している。即ち、20181122日から25日まで開催される「高齢者の為のイノベーション、テクノロジーエクス兼サミット2018」(ウェブサイト:www.gies.hk)である。香港政府と香港社会福祉協会(460NPOをメンバーにして、香港政府に福祉政策面を助言・サポートしている。政府の補助金支出の窓口でもある。)の主催で行われる。同福祉協会は、65歳以上の高齢者が急速に増える香港が待ったなしで向かう状況から、親和性がある日本の運営ノウハウ、器具(例えば自動車、ベッド、ロボット)、食品など導入を切望している。商工会議所の会員各位におかれては香港への展開を検討されてはいかが。お問い合わせや同協会への橋渡しは、どうぞ小職までご連絡ください。E-MAIL: japcham@hkjcci.com.hk 。皆様の訪問を歓迎します。

 

(香港日本人商工会議所 事務局長 柳生政一)