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【最新海外事情レポート】 税務当局による不当と思しき徴税行為(インドネシア)

 インドネシアに進出している日系企業は、インドネシア税務当局による、不当と思しき徴税活動に頭を悩ませられている。

 

 インドネシア税務当局は、歳入目標の達成という目的もあってか、移転価格、VAT、ヘッジ取引などに関する税務調査に際し、他社比較による不透明な売上更正や曖昧な法令解釈を遡及適用し、法外な追徴を課すケースがあり、日系企業は経営に大きなダメージを与えられている。

 

 また、当国の税法上、法人税の予納制度や輸入時法人税前払い制度などにより、還付請求を余儀なくされるケースも多く、こうした税制の運用が企業のキャッシュフローを圧迫するといった問題も生じている。

 

 特に2017年度は、複数にわたる移転価格に関する強引とも言える徴税行為の事例が散見され、これらは特定の企業への被害にとどまらず、不当な徴税行為として、横行している状況と考えられる。個社ベースで担当省庁に陳情を出したものの、その行為は治まらず、JJCとしても外資法人統括税務署署長宛てにレターを出状するという結果になった。

 

 その後、会員企業からは税務局の対応に変化がみられた旨の報告があり、一定の効果はあったと考えているが、目に余る不当な徴税行為に接した際には、その状況にブレーキがかけられるように今後とも働きかけていく。

 

 このような状況下で、JJCの課税問題委員会は、国税総局との対話を通じて日系企業が抱える税務行政上の課題を共有し、現場での徴税の運用を適正化するよう働きかけるとともに、今後の税法改正論議に日系企業の声を反映してもらえるよう意見具申を行っている。

 

 JJCの課税問題委員会は国税総局とJJC7つの課題を共有していている。

 

 ①輸入時法人税前払い制度(PPh22)の税率軽減及び免除申請措置の運用改善

 ②月次法人税予納制度(PPh25)の減額申請の運用改善

 VATインボイス連番に関する通達(SE-26)の遡及適用の回避

 ④優良納税者に対する還付優遇制度の運用改善

 ⑤税務調査における更正内容の透明性と納税者との十分な議論の確保

 ⑥移転価格税務調査と一般税務調査の分離

 ⑦移転価格課税等による国際的二重課税の排除を目的とする事前確認制度(APA)、相互協議(MAP)の推進

 

 (ジャカルタジャパンクラブ 事務局長 富澤陽一)