新事業創出促進法について1999年2月 経済の閉塞感を打破し、雇用機会を確保するためには、新事業の創出が重要な政策課題。これらは、適切なマクロ経済運営はもちろん、予算措置、税制措置、規制緩和など総合的な政策パッケージによって実現されるべきもの。総理指示の「産業再生計画」の考え方に沿って、当省として、「景気対策臨時緊急特別枠」の中での予算措置に加えて、法的な整備が必要なものについて包括的な新法として制定。(12月11日成立)
1.厳しさの続く日本経済 (1)完全失業率は最高水準 (2)既存産業、特に製造業は、過剰設備、過剰雇用に悩んでおり、分社化で社員の受け皿を作るとともに、本業のスリム化、競争力の回復に懸命に努力中。 (3)我が国の開業率は米国に比べ著しく低い上に、近年は、廃業率を下回っている。
2.日本経済の潜在可能性は大きい 我が国には、人材、技術力などの産業資源の蓄積が企業レベルや地域レベルで豊富。 3.男性、女性を問わず、労働意欲の高い多くの人々が存在 (失業者=非自発的離職者のほかに)新たに求職活動を開始した者が約70万人おり、うち約30万人が女性
1.創業者に対する直接支援 個人(脱サラ、主婦、学生等)の創業か、既存企業からの分社化かを問わずに、また、事業分野を問わず、創業者全般を支援。 ・中小企業事業団による助成金の交付 新たなアイデアの具体事業化に挑む創業者やベンチャー予備軍の試作開発、販路開拓等に対し、中小企業事業団が直接に助成(100〜500万円、年間1000件程度)する。 ・中小企業信用保険の特別枠の創設等 創業者となる中小企業者に対する信用補完制度として、無担保・無保証人(法人の代表者は別)の特別枠(自己資金と同額を限度、上限は1000万円)を設け、創業前段階から信用保証の利用を可能に。
・ストックオプション制度の特例の創設 開業間もない中小企業の人材確保を円滑化するため、ストックオプション制度の特例として枠を倍増(総株式発行数の1/10→1/5)する。 ・産業基盤整備基金による債務保証制度及び出資制度の創設 既存企業からの分社化など、信用保証協会では対応のしにくい創業者のための債務保証制度(限度額15億円)を創設。併せて新規・成長15分野(新製造技術、環境等)等を対象に出資も行う。 ※これらの助成措置の対象を特定するための仕組みとして、事業革新法の特例により、一定の要件を満たす分社化等を事業革新と認めることとし、併せて、現行の親会社及び分社化した後の子会社の業種が製造業、鉱業を中心としているのを、親会社については、ソフトウェア業、情報処理サービス業等を追加し、子会社についても業種限定をなくす。 ★関連税制として、設立5年以内の中小企業者への法人税の繰戻還付、共同子会社に対する現物出資に係る譲渡益課税特例 (100%圧縮記帳)、登録免許税の軽減(会社設立時0.7%→0.35%等)等の措置により、創業者を総合的に支援。 2.中小企業者の新技術を利用した事業活動への支援 ・政府研究開発費の中小ベンチャーへの重点投下 政府及び特殊法人で、中小企業向け新技術研究開発のための補助金等の支出目標を作成。 成果を利用した新たな事業の創出への取組みを一貫して支援するため、債務保証枠の拡大(2億円→3億円等)や担保・第三者保証が不要な特別枠(2000万円)の新設等を手当て。 3.地域産業資源を活用した事業環境の整備 ・新事業創出の苗床となる高度技術産業集積の活性化 これまでテクノポリス法、頭脳立地法等で形成されつつある高度技術に立脚した産業集積を新事業創出の苗床として積極的に活用すべく両法を新法の中に発展的に移行し、支援策を充実する。 ・地域における新事業創出の総合的な支援体制(プラットフォーム)の整備 また、地域で新事業の創出を図るため、都道府県等自治体主導で総合的な支援体制(プラットフォーム)を整備。既存の新事業支援機関(テクノポリス財団、中小企業振興公社等)を新事業創出のために統合・ネットワーク化し、研究開発から事業化までの一貫したサービスを提供。このため、ソフトな支援活動に係る予算措置(11年度)を大幅に拡充すると共に、同公社等と他の財団との統合を容易とすべく中小企業近代化資金等助成法に定める要件を特例的に緩和。 |