裁判外紛争解決手段(ADR)のご案内

 紛争を解決する手段として代表的なものに裁判があります。裁判は、国の司法機関である裁判所が法律を基準として判断を下すもので、紛争を解決する手段としては最も強力なものです。しかし、裁判は原則公開で行われ、また確定的な判決までに長期間を要することがあります。また、裁判官は法律の専門家ではあっても、必ずしもその紛争に関連する分野の専門家ではありません。このため、紛争当事者の中には、裁判ではなく、自分たちがよりふさわしいと考える方法で紛争を解決したいと考える人が増えてきています。

そこで、近年「裁判外紛争解決」と呼ばれる手法が注目されています。これは、紛争当事者が、任意に合意した裁判以外の解決方法により、紛争を解決することをいい、一般にADR(Alternative Dispute Resolution)と呼ばれています。


● 代表的なADRとしては、「あっ旋」、「調停」、「仲裁」の三つがあります。

@ あっ旋
 あっ旋人が紛争当事者の話し合いが円滑に進むように間を取り持ちます。しかし、あくまで当事者の自主的な話し合いが中心です。

A 調 停
 調停人の仲介によって当事者間の交渉が行われ、その過程で調停人から解決策が提示されます。しかし、この解決策には強制力がなく、従うかどうかはあくまでも当事者の自由に委ねられています。

B 仲 裁
 仲裁は、当事者間の仲裁合意に基づいて仲裁人が審理・判断を行い、当事者は仲裁人の解決策に最終的に従うことにより紛争解決を図るものです。

手続き開始に相手の同意が必要か 第3者を選ぶ自由があるか 解決策の提示があるか 解決策受け入れの自由があるか 解決策を相手に強制できるか
あっ旋
(あっ旋人)
× 交渉型
調 停
(調停人)

(調停案)
× 交渉型
仲 裁
(仲裁人)

(仲裁判断)
× 裁判型
裁 判 × ×
(裁判官)

(判 決)
× 裁判型


● ADRには、次のような特徴があります。

@ 非公開性
 ADRは非公開で行われるため、当事者の営業秘密やプライバシーを保護することができます。
A 柔軟性
 例えば、当事者が合意すれば、取引慣行などを解決基準にすることもできます。これにより、法律上の権利義務だけにとらわれない円満・建設的な解決案を模索できます。
B 専門性
 当事者が、その分野の専門知識を持った者を「あっ旋人」、「調停人」、「仲裁人」に選ぶことができます。
C 迅速性・低廉性
 事案にあった適切な方法を選択できるので、裁判に比べ、時間と費用を節約することができます。
D 国際性
 「仲裁」に関しては、120カ国以上が締結している「ニューヨーク条約(外国仲裁判断の承認及び執行に関する条約)」があり、他国でも仲裁判断の承認・執行が一定の要件のもとに保証されています。

以上の特徴から、ADRは、商事取引に関する紛争の解決には特に有効な手段であるといえます。ADRに関する更に詳しい情報については、(社)国際商事仲裁協会にお問合せください。


〜お問い合わせ先〜
(社)日本商事仲裁協会
〒100-0006
千代田区有楽町1-9-1 大正生命日比谷ビル4F
TEL:03-3287-3061  FAX:03-3287-3064
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