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平成13年10月11日 地球温暖化問題は、地球上の生態系そのものに深刻な影響を及ぼすおそれのある、全人類にとって共通の重要な課題であるが、本問題の解決にあたっては、できるだけ多くの国々が参加し、実効性を高めることが重要である。 その意味からも、世界の二酸化炭素排出量の約4分の1を占める米国や、将来的(2020年)には同排出量の約半分を占めることが予測されている発展途上国の参加がなければ、温室効果ガスの削減につき十分な効果は期待できず、気候変動枠組条約の趣旨にもそぐわない。 わが国の場合、既に京都議定書の基準年である1990年以前に、徹底して省エネルギー努力をして来た結果、現状では、GDPあたり二酸化炭素排出量は、米国の約3分の1、EU諸国の約2分の1となっており、さらなる二酸化炭素排出削減に要するコストは他の先進国よりも著しく高くなっているのが実情である。それだけに、わが国が議定書で設定された国別削減目標を達成するには、他国に比較して、過大な負担を強いられることになる。 現在、EU諸国および日本国内においても、米国抜きでも議定書の発効を目指すべきであるとの声があるが、先進国の二酸化炭素総排出量の約4割を占める米国が参加しない場合には、本条約に基づく地球温暖化への取り組みはほとんど実効性を持ち得ず、また、米国の不参加は途上国が将来の取り組みを拒む要因にもなる。 したがって、わが国としては2002年の議定書発効にこだわることなく、引き続き、まず米国や態度を保留している先進諸国の参加が確保できるよう粘り強く交渉を続け、米国を含む国々が参加できる国際的な枠組み作りを目指すべきである。 そして、経済成長が著しく、国力が先進国に近づきつつある中国・インド・韓国などについても、できるだけ早くこの枠組みへの参加を求めるべきである。 なお、京都議定書によれば、温室効果ガスを2008年から2012年の第1約束期間に1990年比6%減とする削減目標が設定されているが、1999年のわが国全体での排出量は、産業部門はほぼ横ばいにもかかわらず、民生・運輸部門等の大幅な増加により、既に1990年比6.8%増となっている状況から見て、目標達成は極めて困難な状況にある。いずれにしても、わが国において地球温暖化防止対策を実効あるものにするには、関係者がこぞって温室効果ガスの排出量に応じて極めて厳しい削減努力を迫られることになる。したがって、産業界としても引き続き削減努力を続けるが、政府としても、広く国民各層に対して本対策の必要性について十分な理解と協力が得られるよう、取り組みを強化すべきである。 |