日本法令の外国語訳化の推進に関する要望
平成16年6月17日 日本商工会議所
現在、情報通信技術の活用により、急激な社会経済構造の変化が世界規模で生じている。グローバル経済化に伴い、国際的な大企業のみでなく、中小企業においても、国際取引や海外進出など海外を舞台に活動する機会が増加しているため、日本の中小企業が国際的な性格を有する紛争に巻き込まれる可能性が増大している。信頼できる外国語訳が存在し、日本法令が理解されれば、国際取引の契約にあたり、紛争解決手段として、準拠法は日本法を選択する契約が増加するはずであるが、現状では、日本法令に関する信頼できる統一的な外国語訳がないため、実際には外国法が準拠法として選択されることが非常に多く、特に中小企業にとっては、大きな負担となっている。中小企業の国際的な事業活動を支援・推進するためにも、国際紛争解決の際の基準として、信頼できる日本法令の外国語訳を容易に利用することができる環境を早急に整備すべきである。
また、海外の企業や投資家が、日本に進出して、国内企業と共同事業を行ったり、対日投資を行うことは、日本経済の活性化という観点から歓迎すべきことである。しかし、対日投資を促進するためには、まずは海外の企業等が安心して投資できる環境が必要であるが、現状では、安心して利用できる日本法令の外国語訳は、英語版についてすら十分でなく、海外の企業等は、容易に日本の司法制度を理解することができない。英訳法令などを通じて、外国人にもわかりやすい形で日本の司法制度を伝えることができれば、日本の司法制度の透明性は、格段に高まると考えられる。
以上のような観点から、下記について要望する。
記
〇信頼できる日本法令の外国語訳を容易に利用することが可能な環境の早急な実現を
中小企業の国際活動をより円滑化するとともに、対日投資促進による日本経済活性化に資するため、政府において、統一的かつ体系的な法令外国語訳を可能にする体制を速やかに整備し、信頼できる日本法令の外国語訳を容易に利用することが可能な環境を早急に実現すべきである。
以 上
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