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日商ニュース

平成21年岡村会頭年頭所感

イノベーションに挑む企業の『個』の光を引き出し地域の大きな輝きに

日本商工会議所会頭 岡村 正
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平成21年の新春を迎え、謹んでお慶び申しあげます。

■元気な企業・地域が日本経済を支える

 経済のグローバル化、IT化・ネットワーク化の進展、価値観・ニーズの多様化など、わが国の経済社会情勢はめまぐるしく、大きく変化しております。こうした中、わが国経済は、世界経済の同時減速による急激な輸出の減少、個人消費の低迷などにより景気後退に直面しております。
 一方で、少子・高齢化、財政再建、地球温暖化、社会保障制度のあり方など、構造的な大きな課題を抱えております。
 厳しい経済社会環境ではありますが、この危機を変革の機会と捉え、イノベーション(改革)を果断に遂行することにより、個々の企業で働く従業員が活き活きとその能力を発揮し、「個の光」を輝かすことが、日本経済の活力向上につながるものと確信しています。このためにも、独自の強みを存分に発揮できる自由で活力ある経済社会を構築することが強く望まれます。
 政府・与党におかれては、一刻も早い経済の回復のため、内需拡大を実現し、閉塞感を一掃するため、財政・金融・税制など、あらゆる手段を総動員し、果断に政策運営を行っていただきたいと存じます。

■現場に立脚した明確なビジョンを示して

 地域の産業活動を支え、雇用の維持・創出にも重要な役割を果たしている中小企業が、絶え間ないイノベーションへの挑戦で、日々の経営を革新し、経営の現場を元気にすることが、地域経済の活性化の根源であると考えます。
 私たち商工会議所は、地域を代表する総合経済団体として、時代時代に対応して地域経済社会の活性化、中小企業の活力強化に向け、活動してまいりましたが、われわれも環境の変化に対応しこれまで以上に努力をしていかなければなりません。
 昨今のアメリカ発の世界的金融危機の原因が明るみになるにつれ、モノをつくり、つくったモノを売り、サービスするという実体経済の基本に立ち返り、製造や販売の「現場」を直視すべきとの思いを新たにいたしました。「現場」に内包するさまざまな情報を的確に把握することにより次にやるべきこと、さらには中長期的に進むべきビジョンが導かれると思います。
 わが国経済はこれまでにない困難に直面しておりますが、現状を見据え、明確な将来のビジョンを皆さんと共有し、希望に満ちた明るい未来に向かって邁進してまいりたいと思います。一つひとつの力は小さくとも、同じ方向に一斉に舵を切れば、大きな推進力になります。

■なくてはならない商工会議所へ

 日本商工会議所では平成20年7月に、向こう3年間の「商工会議所中期行動計画」を策定しました。政策提言活動と中小企業・各地商工会議所の支援を2本柱として、全国の商工会議所間のネットワークを強化し、総力を結集して、国や自治体が取り組むべき施策を積極的に提言するとともに、経営支援活動を通じて個々の企業の経営課題に対してきめ細かく対応します。
 特に、企業にとって、もはや避けては通れない地球温暖化問題については、平成20年6月に「商工会議所環境行動計画」を策定しました。「環境と経済の両立」の大原則の下、「低炭素経営」の実現に向け、二酸化炭素の排出量の把握の支援など、商工会議所の会員である中小企業などが地域において自主的・継続的に取り組めるようなさまざまなメニューを提示して、積極的に支援していきます。
 今まさに、「現場」に根差した商工会議所活動が求められています。本年は、日本商工会議所と全国の商工会議所が連携して、「信頼される商工会議所」、さらには「なくてはならない商工会議所」を目指します。全国516商工会議所の141万会員それぞれが、独自の強みを存分に発揮し、「個が光る」活動を展開することを大いに期待しています。個々の企業の光をコーディネートし、大きな地域の光にすること、それがわれわれの役目です。皆様の一層のご支援とご協力を心からお願い申しあげまして年頭のごあいさつといたします。