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体験・滞在型から移住促進へ(観光振興大会2006inはこだて)

 日本商工会議所は12日から2日間の日程で、北海道函館市において「商工会議所観光振興大会2006inはこだて」を開催。それぞれが持つ固有の地域資源を活(い)かして「地域の、地域による、地域のための観光地づくり」を推進することなどを盛り込んだ「函館アピール」を採択した。観光振興大会の開催は、栃木県宇都宮市、岡山県倉敷市に続き今年で3回目。「体験・滞在型観光の振興と移住の促進」をテーマに、全国から商工会議所会員や観光関係者ら約1200人の参加があった。

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 本大会では、はじめに函館商工会議所の髙野洋藏会頭が「体験・滞在型観光の促進に加え、団塊世代の移住を積極的に受け入れることが、これからの観光やまちづくりのキーとなる。地域がどのように〝おもてなし〟していくかが重要」とあいさつした。高橋はるみ北海道知事、井上博司函館市長による来賓あいさつの後、二階俊博全国旅行業協会会長からのメッセージが披露された。日商観光小委員会の須田寬委員長からは、各地で活発に取り組まれている観光振興事業の現状と今後の方向性についての説明があった。
 続いて、慶應義塾大学経済学部教授で前内閣府特命顧問の島田晴雄氏が「日本の観光の問題点と新たな発展への戦略」と題して基調講演を行った。次に、社会経済生産性本部余暇創研研究主幹の丁野朗氏をコーディネーターに行われたパネルディスカッションでは、「21世紀型観光の課題―新しい観光を求めて、参加型から定住へ」をテーマに、島田氏のほかライフスタイル・プロデューサーで浜野総合研究所CEOの浜野安宏氏、エアトランセ社長の江村林香氏の3人がパネリストとして意見交換。
 大会の最後には、商工会議所が地域資源の積極的活用に取り組むことなどを宣言した「函館アピール」を満場一致で採択した。
 夜には交流会が開かれ、日商の山口信夫会頭が「函館は、体験・滞在型観光や移住コンシェルジュの創設など先進的に取り組んでいる。今後、観光は民間消費の拡大、地域活性化、雇用創設など大きな経済波及効果を期待できる基幹産業の一つになる」とあいさつ。交流会終了後には、多くの参加者が函館山山頂からの「世界一の夜景観賞」を楽しんだ。
 大会2日目は、「地域資源の再発見」「顧客起点の観光地づくり」「資源を活かす、地域を活かす」「世界一の海底トンネル見学」の4分科会に分かれ、観光先進地の事例発表や意見交換のほか、新日本三景として名高い大沼国定公園でのカヌー体験、ボランティアガイドが案内する函館市西部地区まちあるきツアーなどが行われた。
 次回は、来年9月6・7日に静岡県浜松市で「地域ブランドの創出と産業観光との連携」などをテーマに開催する。


基調講演で島田晴雄教授は「地域の生活文化を共有する観光が
やがて移住を促進する」と訴えた
(=12日、函館市民会館)


世界一の函館夜景(=12日、函館山山頂から)

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