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合同訪中団が中国首相と6年ぶりに会談

 日本商工会議所(会頭=三村明夫東商会頭)は、日中経済協会、日本経済団体連合会と合同で、11月1日から5日まで北京に訪中代表団を派遣した。3団体が合同で代表団を派遣するのは今回が初めてで、これまで最大規模の約220人が参加。日本の経済界が一枚岩となり、日中関係改善に向けて後押しした形となった。また、4日には全団員が、人民大会堂に招かれ、李克強首相と会談を行った。日本の経済界の代表者と中国の首相との会談が実現したのは、2009年9月の温家宝首相との会談以来、6年ぶりとなった。

 

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 李克強総理と握手する三村会頭(提供:中国国際貿易促進委員会)

 

 4日の会談には、日本側から日商の三村会頭はじめ、日中経済協会の宗岡正二会長、経団連の榊原定征会長など約220人、中国側からは李克強首相はじめ、政府、財界から40人が参加した。

 

 李首相は、冒頭の挨拶で11月2日にソウルで開催された日中韓首脳会談に出席し、安倍首相との2国間会談を行ったことに触れ、「中日関係は改善に向けて、長期的、安定的に発展を遂げつつある」と述べた。

 

 三村会頭は、昨年11月以降、日中首脳会談が3回開催されたことを「非常に喜ばしいこと」と評価し、「最近の中国経済の減速は、国が経済発展を遂げていく上で通らなければならない必然的な過程である。政策の転換は困難が伴うものだが、必ず達成できると信じている。スムーズなソフトランディングができることを期待している」と述べた。

 

 また、日商の会員企業の90%以上が地方の中小企業であることに触れ、「地方の活性化が我々の大きな役割の一つであり、そのためには、中小企業が様々な主体と『連携』していくことが鍵になると考えている。中国の企業とも色々な形で連携を模索していきたい」と呼びかけた。

 

 日本側からの発言を受けて李首相は、「13億人の人口を有する中国はいまだ発展途上国であり、2020年の小康社会(比較的ゆとりのある社会・中国の古典「詩経」の言葉)実現に向けて、年平均成長率は少なくとも6.5%を維持する必要がある」と述べ、「長期で持続可能な成長を遂げるために、過剰設備解消や環境配慮等の構造改革を進めながら困難で苦しい転換過程を経る必要がある」と主張した。また、中国におけるビジネス環境の改善について「市場で公平性が保たれるよう規制緩和や知財の保護などに取り組んでいる」と強調。また、「中日双方の貿易、投資の自由化・円滑化を進めるため、中日韓FTAやRCEPの交渉を加速させ、早期合意することが肝要」と述べた。さらに、代表団について「両国の経済を発展させるために積極的な役割を果たしている」と述べ、「継続的な訪中を歓迎する」と期待を示した。

 

 代表団は、李克強首相との会談に先立ち、工業信息化部や国家発展改革委員会、商務部らとそれぞれ会談を実施。2日には、日本側3団体と中国国際貿易促進委員会との間で、日中両国の経済貿易関係の発展を促進するため、情報の共有、ビジネス環境についての提言、相互訪問の促進、官民対話、企業間の商談の活性化などの活動を協力して実施することについて、協力覚書を締結した。