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【海外情報レポート】2012年は日本企業の投資金額(認可)が過去最高(カンボジア)

 ▼好調なカンボジア経済

 カンボジア経済財政省によると、2011年の実質GDP成長率は6.9%の高成長を記録した。主な経済成長の要因は、1)縫製品の輸出が好調(米国、シンガポール向け)、2)外国人観光客の増加、3)建設・不動産業が活況(首都プノンペンを中心)、4)外国投資の増加が主な理由である。2012年もこれら主要産業の好調は続いている。中でも観光業は話題の多い一年となった。カンボジア観光省によると、2012年1月~9月のカンボジアへの観光客は、前年同期の208万人から257万人(前年比23.6%増)となった。カンボジアへの入国方法の内訳は、空路128万人(同16.4%増)、陸路129万人(同33.3%増)となっている。国別では、ベトナム(同25.4%増)が1位。以下、韓国、中国、ラオス、タイ、日本と続いた。ベトナムが1位になっている理由だが、陸続きの隣国という理由も勿論あろうが、2006年より開始されている、カンボジアとベトナムの間で締結されている車両相互乗り入れ制度の充実も背景にあろう。2012年はカンボジアとタイの間で車両相互乗り入れ制度が開始された。また、同年12月にはプノンペンとヤンゴンを結ぶ直行便が再開するなど、2013年に期待の持てる1年となった。

 

 

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タイ・カンボジア国境沿いコッコン経済特別区で操業を開始した矢崎総業社

 

 

▼日本企業の投資状況と背景

   日本企業の適格投資プロジェクト(QIP:Qualified Investment Project)の投資認可額は1995年から2009年まで約2億ドルであったが、2010年は3,500万ドル、2011年は7,500万ドル、2012年は約3億ドルを突破しており、この三年間で過去15年の2倍以上の投資が認可されたことになる。このようにカンボジアへの投資 

が進んだ要因をいくつかあげよう。

①中国、ベトナム、タイ等での労働者賃金の上昇や労働者の採用困難等が重なり、これら外部環境の変化により相対的に人件費が安価な状況にある。

②インフラの整備と経済特別区の開発。現在、23の経済特別区が政府より認可されている。稼働している主な経済特別区は、1)プノンペン近郊のプノンペン経済特別区、2)シハヌークヴィル地区にあるシハヌークヴィル港経済特別区とシハヌークヴィル経済特別区、3)ベトナム国境沿いのバベット地区にあるタイセン経済特別区とマンハッタン経済特別区、4)タイ国境沿いのコッコン経済特別区とポイペト経済特別区である。

③縫製・製靴の場合、一定の原産地規則を満たせば、日本やEU向けの特恵関税が適用できる。

④軽工業でも法人税免除(一定期間)、輸入関税・VAT免税(還付)の対象がある。(輸出加工型、国内販売型により免税措置等は異なるので、事前に確認が必要。)

⑤日本企業が多く集積するタイとベトナムの中間に位置する地政学的な要因。

⑥サービス産業であっても、外資100%の進出が可能。(投資法改正法の施行に関する政令111ANK/BK号付属1条に違反しない限り。)

   2012年12月末時点でカンボジア日本人商工会の登録企業数(正会員)は101社、在住日本人は1,407人(在カンボジア日本大使館在留届ベース)となっている。今後、上記背景を理由に更なる日本企業進出が予想されている。

 

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プノンペン市内で催された東横インのグランドブレイキングセレモニーの様子

 

[カンボジア日本人商工会 事務局長 道法 清隆

(ジェトロプノンペン事務所)]