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【海外情報レポート】2012年の韓国政治経済(ソウル)

 

ソウル市新庁舎が完成.jpgソウル市新庁舎が完成(手前の旧庁舎は図書館として利用)

 

▼経済指標と見通し

9月6日、韓国銀行(中央銀行)は、2012年第2四半期のGDP成長率(改定値)を前期比プラス0.3%と7月末に発表された速報値(プラス0.4%)から下方修正した。前年同期比でもプラス2.3%と第1四半期(プラス2.8%)から伸びを鈍化させている。 

7月13日に発表された12年、13年のGDP成長率見通しについても、4月時点の3.5%、4.2%からそれぞれ3.0%、3.8%に引き下げられており、輸出産業の好調に支えられている韓国経済であるが、今後、中国の景気減速や欧州経済危機等、世界経済のリスクにより、成長率見通しの達成を危ぶむ声もある。

 

亀尾(グミ)市訪問と進出日系企業

さる8月9日、南洧鎭ナム・ユジン)市長に招待された日商の坪田事務局長に同行し、慶尚北道・亀尾市を訪問した。亀尾市は人口約40万人を擁する工業都市で、LGディスプレイ(液晶パネル)、サムスン電子(モバイル製品等)をはじめとする韓国の電子・IT関連産業の集積地となっている。一方、旭硝子(ガラス基板)、東レ(IT・エネルギー関連素材等)、日東電工(偏光板)等の日系企業も多数進出し、韓国企業への部品・素材供給を通じて亀尾の先端産業を支えている。

 

 

産業団地.jpg

                                                                   亀尾市 国家産業団地

 

今回、市庁、亀尾商工会議所への表敬ほか、液晶パネル生産を行うLGディスプレイの工場および国家産業団地を視察した。日本から韓国への直接投資は、2008年以降順調な回復を見せており、亀尾市の国家産業団地についても、電子半導体産業を中心誘致業種として、現在第5団地への入居が進んでいる。投資条件により税や用地賃貸料の減免、補助金等の各種支援制度が設けられている。

※亀尾市サイト(日本)http://japanese.gumi.go.kr/

 

▼大統領選挙・候補者の顔ぶれ

 12月19日、韓国の大統領選挙が行われる。韓国の大統領は任期5年、再選不可が憲法で定められており、各政党の予備選挙も終わり現在3名の有力候補が出馬を表明している。

与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クネ)氏(60)は、第5~9代大統領を務めた朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領の長女であり、4月に行われた国会議員選挙では党非常対策委員長として、事前に不利が予想されていたセヌリ党の単独過半数確保に貢献した。当選すれば、初の女性大統領誕生となる。

一方、最大野党・民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)氏(59)は、同じ弁護士出身の盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の秘書室長を務めた側近であり、盧武鉉政治の後継者と目される。

また、今回の選挙で特に話題となっているのが、安哲秀(アン・チョルス)氏(50)である。安氏はソウル大学出身で、医師として活躍する傍らコンピュータのアンチウィルスソフトの開発で起業、成功を収めた異色の経歴を持つ。現在、ソウル大学融合科学技術大学院長を務め、これまでも選挙への出馬が噂されていたが、さる9月19日に会見を行い、正式な出馬表明となった。安氏の出馬表明により、野党候補の一本化がなされるかにも注目が集まる。

今後5年間の韓国のリーダーが誰になるのか、2012下半期の最も注目されるイベントである。

※「韓国ビジネスゲートウェイ」(日商HP内)http://www.jcci.or.jp/international/korea/

※ソウルジャパンクラブ http://www.sjchp.co.kr

 

(ソウルジャパンクラブ 常務理事 大島 昌彦)