○調査期間:2012年1月18日〜24日

○調査対象:全国の415商工会議所が2796企業にヒアリング
        (東北については、被災を免れた企業や被害が軽微な企業から回答)
         (内訳)建設業 414 製造業 663 卸売業 295 小売業 726 サービス業 698

○調査項目:今月の売上・採算・業況等についての状況(DI値を集計) および自社が直面する問題等

※DI値について
 DI値は、売上・採算・業況などの各項目についての、判断の状況を表す。ゼロを基準として、プラスの値で景気の上向き傾向を表す回答の割合が多いことを示し、マイナスの値で景気の下向き傾向を表す回答の割合が多いことを示す。したがって、売上高などの実数値の上昇率を示すものではなく、強気・弱気などの景気感の相対的な広がりを意味する。

DI=(増加・好転などの回答割合)−(減少・悪化などの回答割合)
    業況・採算:(好転)−(悪化)  売上:(増加)−(減少)




>>>>>>>以下には、調査結果のポイントを掲載します。詳細(全文)は、こちらよりダウンロード(PDF)してください<<<<<<<



- - - - - 2012年1月調査結果の概要 - - - - -

業況DIは、若干改善するも、先行きは力強さに欠ける


  • 1月の全産業合計の業況DIは、▲31.9と、前月から+3.0ポイント改善した。復興需要を見据え、建築資材の取引が活発な卸売業の業況が大幅回復したことが主要因。しかし、超円高により、輸出の減少や取引先の海外移転加速に伴う受注の減少などの悪影響が及んでおり、企業経営は厳しい状況が続いている。
        
  • 先行きについては、先行き見通しDIが▲31.4(今月比+0.5ポイント)と、ほぼ横ばいとなる見通し。今後、第三次補正予算の本格執行が見込まれるが、地域経済への波及効果がまだ弱く、大幅な業況改善にはつながらないとの声が多い。また、超円高や海外経済の動向、先行き不安に起因する消費マインドの冷え込みなど、懸念材料が多いことから、先行き見通しに対する慎重な見方が根強い。

    【建設業】からは、「住宅エコポイント制度を利用したリフォーム工事の受注が増加」(一般工事業)、「復旧・復興工事の本格化に伴い、職人不足による人件費の上昇が顕著」(一般工事業)、「国および県で防災関連工事に多額の予算が計上されたため、公共工事の受注増加を期待」(一般工事業)などの声が寄せられている。

    【製造業】からは、「円高の影響で、親企業の米国・欧州向け輸出が落ち込んでいるため、自社の受注も減少」(自動車部品製造業)、「超円高により、韓国・中国企業との価格競争が厳しく、受注獲得が困難」(船舶製造・修理業)、「円高により欧州からの輸入品が値下がりしており、価格面で対抗できない」(製材・木製品製造業)などの声が寄せられている。

    【卸売業】からは、「復興需要の本格化に伴う木材、木製品の売上増加が見込まれる」(建築材料卸売業)、「地元企業が集まり中国に合弁会社を設立。その会社を拠点に積極的に販路を拡大していることから、業況が上向いている」(ネジ卸売業)、「国内の売上が落ち込んでいるため、イギリスをはじめ、欧州での販路開拓を進めている」(コーヒー豆卸売業)などの声が寄せられている。

    【小売業】からは、「厳しい寒さが続き、コートやマフラー等の防寒衣料の売上が好調」(商店街)、「帰省客が例年より多く、食料品の売上が伸びた」(総合スーパー)、「欧州経済の動向や厳しい雇用情勢等、先行きの不安材料が多く、個人消費が冷え込んでいる。そのため、来客数・売上とも落ち込んでいる」(百貨店)などの声が寄せられている。

    【サービス業】からは、「円高の影響を受けている主要取引先が、経費節減のため、設備投資を抑制。その影響で、自社の受注が落ち込んでいる」(ソフトウェア業)、「円高の影響で貨物取扱量が減少。加えて、軽油価格が高止まりする中、イラン情勢の緊迫化により、今後さらなる価格上昇が懸念される」(運送業)、「復旧・復興関連の仕事で来訪するビジネス客の宿泊が好調」(旅館)などの声が寄せられている。        

     売上面では、全産業合計の売上DIは▲26.0(前月比▲1.2ポイント)と、マイナス幅は2カ月ぶりに拡大。産業別にみると、建設業は、住宅エコポイント制度の再開に伴い、民間からの受注が増えている企業は売上が伸びているが、それ以外ではほぼ横ばいにとどまっている。一方、製造業は、超円高や海外経済の減速により、多くの輸出関連企業に悪影響が及んでいることから、マイナス幅が大幅に拡大した。

     採算面では、全産業合計の採算DIは▲29.3(前月比+2.1ポイント)と、前月からマイナス幅が縮小。産業別にみると、超円高により、輸出が落ち込んでいる製造業はマイナス幅が拡大。ただし、昨年秋口における国際商品相場の低下が、原材料価格に反映されつつあることや、部材の海外調達拡大により、経費抑制に努めていることから、売上の減少に比べ、採算の悪化は小幅に止まっている。一方、建設業は、住宅エコポイント制度の再開に伴い、民間需要が上向きつつあること、卸売業は、復興需要を見据え、建築資材の取引が活発なことから、採算が改善。

     資金繰り面では、全産業合計の資金繰りDIは▲20.4と、前月からほぼ横ばいで推移。産業別にみると、超円高に伴う生産・輸出減少の影響が及んでいる製造業はマイナス幅が拡大した。一方、建設業は、住宅エコポイント制度の再開に伴い、民間工事が若干増えていること、卸売業は、復興需要関連の仕事が増加していることから、マイナス幅が縮小した。

     仕入価格面では、全産業合計の仕入単価DIは▲25.6と、多くの品目で原材料価格が高止まりしており、低水準で推移。産業別にみると、卸売業は、復興需要を見越して、建築資材の取引価格が上昇していること、小売業、サービス業は、ガソリン価格の高止まりに加え、厳しい寒さにより、野菜の生育が振わず需給が逼迫していることから、マイナス幅が拡大した。

     従業員面では、全産業合計の従業員DIは▲2.2と、前月からマイナス幅が縮小。産業別にみると、サービス業は、2008年4月以来のDI値プラスとなった。被災地や都市部で、サービス業を中心とする出店の動きに伴い、人手不足感が強まっている。建設業、製造業、卸売業もDIが改善傾向。





                                    • 本件担当:日本商工会議所 産業政策第一部 TEL:03−3283−7839

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