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【海外情報レポート】2012年の上海進出日系企業の動向(上海)

 2012年の日中関係は、前半は日中国交正常化40周年を軸として、様々な日中交流イベントが開催され、友好ムードが盛り上がったが、夏頃から、尖閣問題がマスコミを賑わすようになり、9月からは関係が一気に冷え込んでしまった。そのような中でも、上海では日系企業の中国進出が、着実に進んでいるという印象である。

 現在、上海市の富裕層は、日本の富裕層よりも3倍以上の所得を得ているが、一方で、最低賃金は月額1,450元(22,000円程度)、平均賃金でも約4,300元(65,000円程度)と、日本と比較すると、低所得者層は3分の1以下の所得で、その格差は、日本の10倍位になるものと思われる。このような、格差社会の大きな上海市の人口は現在2,300万人と、オーストラリアを上回る規模となっており、この人口の中には富裕層から低所得者層まで、様々なセグメントのマーケットが存在している。

    このような中で、昨年の上海日本商工クラブの新入会員(164社)の所属業種別部会、投資額規模、親会社の規模・地域などのトレンドを見てみると、①業種別部会の所属では、「サービス業」(約27%)が最も多く、「金属・機械」(13%)、「商社・流通」(12%)と続く。②投資額規模では、300万元(約4,500万円)以下が37%、300万~1,000万元未満が29%と、1,000万元以下で約3分の2を占めている。③親会社の規模では、資本金15億円以上が38%、資本金1億円以下が37%となっており、中小企業の健闘が目立つ。④親会社の所在地域については、東京が57%と圧倒的に多く、次いで大阪が13%となっている。⑤上海への進出時期では、2011~12年が57%、2009~10年が15%といった具合である。

   以上の結果から、近年上海に進出している企業は、主に東京エリアからサービス業を中心に中小規模の 

企業が多いと言えよう。また、12の業種別部会に所属する企業の多くでは、販売会社の設立が多くなっており、上海および中国の巨大なマーケットを目指して、新たなサービスの展開や中国内での販売のために上海に進出してくるという傾向が窺える。

   なお、昨年の月別の法人新入会員の加入状況を見てみると、1~3月は毎月20社以上、4~5月はそれぞれ10社台、6月は4社(会計年度が1~12月であり、7月以降入会は年会費が半額となることが影響)、7~8月は各々16社、尖閣問題があった9月でも7社、10月には16社、11月も13社が入会し、12月は年度末ということで4社であった。

   日中関係が厳しい状況にある中でも、日本の観光・食品・文化のPRと上海進出企業のプレゼンスを高めることを目的に、3月27日に、在上海日本総領事館が中心となって「桜祭りin上海2013」が開催された。上海では、様々な展示会や他地域の省や市の企業誘致説明会、商談会など毎日のようにイベントが開催されている。中国でのビジネスの成功には、様々な困難があるものの、これから中国進出を検討する企業におかれては、上海を一度見ておくことをお勧めする。

 

 

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「桜祭りin上海2013」の様子(開幕式)

 

 日中関係が厳しい状況にある中でも、日本の観光・食品・文化のPRと上海進出企業のプレゼンスを高めることを目的に、3月27日に、在上海日本総領事館が中心となって「桜祭りin上海2013」が開催された。上海では、様々な展示会や他地域の省や市の企業誘致説明会、商談会など毎日のようにイベントが開催されている。中国でのビジネスの成功には、様々な困難があるものの、これから中国進出を検討する企業におかれては、上海を一度見ておくことをお勧めする。

 

 

桜祭りin上海2013(マグロの解体ショー).JPG

 「桜祭りin上海2013」の様子(マグロの解体ショー)

 

(上海日本商工クラブ 事務局長 中村 仁)